Lagrima | F.タレガ | 【クラシックギター演奏動画・解説】
「Lagrima(ラグリマ)」はスペインの作曲家フランシスコ・タレガ(Francisco Tarrega, 1852-1909)による非常に有名なクラシックギター作品のひとつです。
わずか16小節という短い作品でありながら繊細な表現力が求められ、初心者から上級者の方まで幅広く愛されている名曲です。
楽曲について
- 曲名 :Lagrima(ラグリマ)
- 作曲者 :F.Tarrega
- 難易度 :3.Intermediate
- 形式 :クラシックギター独奏
- 楽譜販売:PDF
演奏・譜面動画
楽曲解説
曲について
曲の構成と調性
- 全体 :A-B-Aの三部形式(8小節+8小節+8小節)
- Aセクション:ホ長調(E Major)
- Bセクション:ホ短調(E Minor)
Aセクション(8小節)とBセクション(8小節)があり、A-B-Aの三部形式となっています。
一曲通してもわずか24小節と、かなり短い作品です。
曲は明るく優しいホ長調で始まり、中間部でホ単調に変わることで、さりげなく心の奥に染み入るような切なさを演出しています。
そして再びAセクションに戻り、静かな余韻を残して曲が終了します。
作曲の背景
「Lagrima」とはスペイン語で「涙」を意味します。
この作品には「タレガが愛娘を亡くした際に、その悲しみの中で書いた」という説があります。
タレガ自身がこの曲に込めた感情は明言されてはいないようですが、甘美で優しい主題の中に物静かな悲しみを感じさせるます。
「涙」というタイトルが示す通り、曲全体には内に秘めた静かな悲しみが流れています。冒頭のホ長調の柔らかな旋律と、中間部のホ短調の陰りのあるパッセージ。
その対比が、淡々として日常の中に突然訪れる別れを象徴しているかのようです。
「ラグリマ」は悲しみの叫びではなく、ただ静かに流れる涙のような曲。タレガが心の奥底から紡ぎだした、小さな祈りのような音楽だと思えば、この曲に対する演奏者の思い入れもひとしおではないでしょうか。
演奏ポイント
特に技術的に難しいところはありませんが、とにかく音が途切れないように左手のスムーズな移動が大切です。
とりわけ5,6小節はハイポジションでメロディーと伴奏を演奏することになりますので、音が途切れないことに注意します。
楽譜情報・販売リンク
譜面はPiascoreで販売しています。
購入後PDFでダウンロードし、コンビニなどのコピー機で印刷してご使用ください。
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