エンターテイナー | S.ジョプリン

エンターテイナー | スコット・ジョプリン | ソロギターTAB譜

「ラグタイムの王」として知られるスコットジョプリンの代表作であり、ラグタイムという音楽ジャンルそのものを象徴する名曲「エンターテイナー」。

陽気なメロディーと軽快なリズムが特徴のこの曲を、今回は原曲の前半部分に絞ってソロギターアレンジしました。

ラグタイム特有の揺れるリズム感と、ジョプリンの洗練された音楽性をぜひ感じてみてください。

目次

基本情報

  • 曲名  :エンターテイナー(The Entertainer)
  • 作曲者 :スコット・ジョプリン(Scott Joplin, 1868-1917)
  • 難易度 :Level 4
  • 楽譜販売:準備中

演奏・譜面動画

楽曲解説

「ラグタイムの王」スコット・ジョプリン

スコット・ジョプリンは、アメリカの作曲家でありピアニストとして、特にラグタイム音楽の先駆者として広く認識されています。

彼の音楽はアメリカの音楽史において重要な役割を果たし、その作品は今なお多くのミュージシャンに影響を与えています。

ジョプリンの生涯と音楽的背景

ジョプリンはテキサス州のリンチバーグで生まれた、アフリカ系アメリカ人です。

彼はクラシック音楽の教育を受けつつも、そのバックグラウンドから黒人音楽の伝統にも興味を持ち、その結果としてラグライムという新しい音楽スタイルを確立しました。

ラグタイムは、リズムに特徴的な「スウィング感」を持つ音楽であり、特にピアノにおいて右手のメロディラインと左手の一定のリズムとのコントラストが特徴です。

このスタイルは、後のジャズやブルースにも多大な影響を与えました。

「エンターテイナー」について

「エンターテイナー」は前述のとおり、ジョプリンの作品としてもラグライム音楽のジャンルとしても最も広く演奏されている曲のひとつです。

彼がこの曲を作曲したのは1902年のことで、その後すぐに大ヒットしました。
曲名の「エンターテイナー」が指すのは当時の社会におけるピアノ演奏者やショーマンたちで、彼らを以て「多くの人に楽しんでもらいたい」という思いが込められているといいます。

当時のアメリカでは映画や舞台、そしてサロン音楽などのエンターテインメント業界が急成長していました。
その時代の中で彼らプレイヤーを後押しするような曲と、聞いた人を陽気な気分にさせる曲調が多くの人に受け入れられ、ジョプリンにとってもキャリアの中で最高の商業的成功を収めたようです。

難易度について

なみに原曲はピアノソロとして書かれた曲ですが、ピアノで演奏するにもリズムとメロディのバランスを必要とするため、ピアノ奏者にとっても技巧的難易度の高い曲です。

とりわけ奏者を苦しめるのが、16分音符を主体とするメロディラインを弾きながら、その下で「ズンチャッ、ズンチャッ」と左手を一定のリズムで刻むこと。
しかもただ音を出せばいいだけでなく、歯切れよくラグタイム独特のノリを出すことが奏者を苦しめるようです。

今回のアレンジでは原曲の前半部のみの抜粋版ですが、ピアノでは左手に当たる伴奏部をなるべくそのまま移植しているので、繰り返しの多いアレンジの割には難易度は高めです。

それでも、完奏できれば強力なレパートリーになることは間違いありません。
世界的にも非常に有名な曲で、ポップスはもちろんクラシックもブルースもジャズにも受け入れられやすい非常に便利な曲です。

どこでも演奏できる万能なレパートリーとして、ぜひチャレンジしていただければと思います。

演奏ポイント

1曲を通して常に右手と左手がともにせわしなく動くため、先述のとおり難易度は少し高めです。

特に難しいのは右手の親指の動きかと思います。

常に8分音符でベース音を刻むアレンジとなっており、ある程度無意識的に親指が動くくらいでないとなかなか弾ききることは難しいでしょう。

ただ、普段からアコースティックブルースなどで「オルタネイド・ベース」や「ギャロッピング(トラヴィス・ピッキング)」などの奏法に慣れている方であれば、そう難しくはないはずです。

反対に、これらの奏法に親しんでいない方にとってはこの本曲で要領をつかんでいただければと思います。

右手親指の奏法について

今回のアレンジでは、オルタネイト・ベースとギャロッピングが混じったパターンでベース部が構成されています。

どちらの奏法も一定のテンポで低音弦を親指でひたすら弾くことには変わりありません。

これらの奏法に慣れていない方は、まずメロディーは無視して、ベースのみですんなりと弾けるように練習されるのがよいかと思います。

オルタネイト・ベースもギャロッピングも、聞く分には常に音が出ている分難しそうに感じるかもしれませんが、意外とパターンさえ体に覚えさせてしまえば無意識的に弾けるものです。

したがって、まずはベース部をゆっくりのテンポから安定して弾けるようにしてから、その上にメロディーを乗せていくというイメージで練習されるとよいかと思います。

楽譜情報・販売リンク(準備中)

譜面はPiascoreで販売しています。
購入後PDFでダウンロードし、コンビニなどのコピー機で印刷してご使用ください。

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